アクアマリンの秘密【外伝】
「ていうか、浮かせちゃえばいいんだよね。
そんじゃーいくよ?『フライ』!」
「へっ…あ、きゃあっ!」
美風の身体をふわりと浮かせ、自分でも小さく『フライ』と唱える。
宙を舞う不安定で細い身体をそっと抱きかかえる。
「ととと桃依様っ!?」
「だってー美風、全然飛ぶのに慣れてないんだもん。危なっかしくて見てらんなーい!
大人しくボクの腕の中に収まってなさい!」
「そそそそんなっ…!こんなところ誰かに見られたら…っ…。」
「誰かに見られたら…なぁに?」
ただでさえ赤かった頬がもうリンゴよりも赤い。
美風は本当に可愛い。
いつだって一生懸命でひたむきで。
失敗だって多いけれどへこたれたりなんかしない。
ケガの多い現場で、傷だらけで泥だらけで。
…一生懸命すぎて自分のことなんて省みなくて。
「…と、桃依様にご迷惑をかけてしまいますっ…。」
「どーして?ボクは全然迷惑じゃ…。」
「私っ…迷惑ばかり…かけてますっ…。だから桃依様のお役に立ちたくて…。」
美風の声が少し震えている、そんな気がする。
そんじゃーいくよ?『フライ』!」
「へっ…あ、きゃあっ!」
美風の身体をふわりと浮かせ、自分でも小さく『フライ』と唱える。
宙を舞う不安定で細い身体をそっと抱きかかえる。
「ととと桃依様っ!?」
「だってー美風、全然飛ぶのに慣れてないんだもん。危なっかしくて見てらんなーい!
大人しくボクの腕の中に収まってなさい!」
「そそそそんなっ…!こんなところ誰かに見られたら…っ…。」
「誰かに見られたら…なぁに?」
ただでさえ赤かった頬がもうリンゴよりも赤い。
美風は本当に可愛い。
いつだって一生懸命でひたむきで。
失敗だって多いけれどへこたれたりなんかしない。
ケガの多い現場で、傷だらけで泥だらけで。
…一生懸命すぎて自分のことなんて省みなくて。
「…と、桃依様にご迷惑をかけてしまいますっ…。」
「どーして?ボクは全然迷惑じゃ…。」
「私っ…迷惑ばかり…かけてますっ…。だから桃依様のお役に立ちたくて…。」
美風の声が少し震えている、そんな気がする。