失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿



そんなアホみたいなツッコミも自分でやらなければならない。


1人って案外淋しい。





結局気分が乗らないけれどいくつかのパーティーに出席と丸を付けて、返信専用ボックスに入れておいた。


そうしておけば明日にでも佐伯さんが出しといてくれるはずだ。


別にあたしが出しに行ってもいいのに、なぜか父さんと佐伯さんに大反対された。


あたしは我儘を言うのをやめたと同時に、“何で?”って聞くこともやめた。


困らせたくないから。





仕事が一段落した後、呼びに来た佐伯さんにお礼を言ってご飯を食べた。


1人で。


それからはいつもと同じで、お風呂に入って、紙を乾かして、歯磨きをして、寝た。


それまでに会った人数はゼロ。



さみしい家だな。




別にお手伝いさんが増えてほしいとかじゃないんだ。


なんとなく家が広すぎる気がする。


だから人の温かさが広がらないで、冷たくなるんだ。




そして寂しさが感じられる家になったんだよ。きっと。



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