失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿
極端にあたしを心配するようになった。
いつからだっけ?
あぁ、あの時だ。
母さんが死んだときからだ。
「亜美?」
「あぁ、ごめん」
瑠伊がゲームを持ってあたしの顔を心配そうに覗き込んでいた。
「ゲームしよ?」
「しょうがないなぁ」
結局はあたしたちは二人で一人なのだ。
母のお腹の中にいたときから、一緒にいたんだ。
なんとなく生活が物足りなかったのは、あたしの片割れがいなかったからなのかもしれない。
「ってあんたいつの間にこんなにレベルアップしてんの!?」
しばらく瑠伊とゲームをしていなかっただけなのに、瑠伊の手持ちモンスターだけ、レベルがめちゃくちゃあがってやがる。
どういうことか説明しやがれ。
「何のためにアメリカ行ったと思ってんの?」
そう不適に笑う瑠伊。
とりあえず、モンスターのレベルを上げに行ったわけではないと思う。
「ちょっとたんま!あたしだってレベルあげるから、1日待ってよ!」
「しょうがないなぁ……なんて言うと思った?」
だれだ。この腹黒の親は。
あ、同じか。