失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿



極端にあたしを心配するようになった。


いつからだっけ?


あぁ、あの時だ。
母さんが死んだときからだ。




「亜美?」


「あぁ、ごめん」


瑠伊がゲームを持ってあたしの顔を心配そうに覗き込んでいた。


「ゲームしよ?」


「しょうがないなぁ」


結局はあたしたちは二人で一人なのだ。


母のお腹の中にいたときから、一緒にいたんだ。


なんとなく生活が物足りなかったのは、あたしの片割れがいなかったからなのかもしれない。


「ってあんたいつの間にこんなにレベルアップしてんの!?」


しばらく瑠伊とゲームをしていなかっただけなのに、瑠伊の手持ちモンスターだけ、レベルがめちゃくちゃあがってやがる。


どういうことか説明しやがれ。


「何のためにアメリカ行ったと思ってんの?」


そう不適に笑う瑠伊。


とりあえず、モンスターのレベルを上げに行ったわけではないと思う。


「ちょっとたんま!あたしだってレベルあげるから、1日待ってよ!」


「しょうがないなぁ……なんて言うと思った?」



だれだ。この腹黒の親は。


あ、同じか。




< 196 / 509 >

この作品をシェア

pagetop