失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿
それにあたしは苦笑いしか返せない。
「梓には勝てないね……、昼休みでいい?」
「うん」
あたしの雰囲気から話が長くなると察知した梓は、あたしの提案をいつもならありえない早さで、承諾してくれた。
その後の授業はいつもどおりだった。
違うのは、まだ高校二年にあがったばかりで緊張からか、教室が授業中、ざわつかないこと。
そんなこともお構いなしに、あたしは梓にどこから話そうかなと考えていた。