失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿
しかし歩いている間に考えは変わった。
――分からないなら会えばいい
俺の時に亜美がしたみたいに。
コンビニは後回しだ。
何にしたってこの格好は、ない。
制服着崩しまくってるし、髪も染めまくってる。
この格好じゃ、深瀬に入ることすらできない。
――一旦家に帰ろう
シュークリームなんか後回しだ。
亜美から何かを聞き、陽が暴れた理由がわかればシュークリームなしでも陽を静められる。
うん、よし。帰ろう。
誰かのために俺が動くなんて……
前から考えたらありえないな。
自分だって信じられない。
認めるのは嫌だけど、亜美がすごいのは事実だ。
認めざるを得ないんだよなぁ。