失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿



「明日からは自分で来るよ。だからわざわざ迎えに来なくていい」




こんなイケメンが校門でまっていてみろ!



あたしは血祭りにあげられてしまう。


それだけは勘弁だ。



「本当か?」


陽が疑いの目をあたしに向ける。


「ほんと。信じられないなら、あたしの番号教えるから」



それでいい?



「分かった」


何がわかったんだよ!



って言いたいけど、この場ではあたしの発言を飲んでくれたんだってことくらいわかる。



「ついでに俺のも教えとく」


「はいはい」



陽と番号の交換を終え、そのついでに携帯で時間を確認する。



――やばい。



もともとこんなことしてる場合じゃなかったんだ。



「ごめん。今日は急ぎの用事があるから、また明日!」


そういってドアに駆け寄った。



すると後ろから陽の声がした。






「明日もお前は必ずここに来る。俺の勘はあたるんだぜ」



そういった。



すぐにそれが皮肉だとわかり、笑顔を引きつらせながら、あたしはその場を去った。




―――――――絶対的思想




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