失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿
思い出してみた。
一番最初に出会った時のことを。
“お前は明日も来るよ”
何の根拠もない宣言だったのに、彼はすごく自信満々だった。
その自信はどこから湧いてくるのかわからない。
あの時は、『絶対に来てやるもんか』と思ったものだった。
まぁ結局行っちゃって、今に至るわけだが。
あの時のあたしの選択が正しかったのかはよくわからない。
ただ、あの選択が正しいものだったと胸を張って言えるようになれたらいいと思う。
陽はあたしに言った。
“行ってこい”と。
ならばあたしは行くしかない。
陽が待っていてくれると思うだけで、あたしは頑張れる。
「じゃ、あたし行くね」
「あぁ、行ってこい。俺はお前が帰ってくるまでに胸を張って亜美の隣にいれる奴になっとくから」
「うん」
別れは惜しいがこれ以上はいられない。
あたしは陽の前では泣かないで別れられた。
再会を誓って。
――――――――――思い出
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