失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿
そんなことがもはや“いつもの光景”と言えるようになった頃のことだった。
「久しぶりにガム食べたい」
我らのシュークリーム王子、陽の言葉から始まった。
「はぁ?あんたこの前もガム食べてたじゃん」
「1日食べてなかったから久しぶりなんだよ」
めんどくさい。
なんだこのめんどくさい男は。
「……買ってこればいいんでしょ!」
いつも代金は後払い。
「今日は優真君いないね」
「てめぇはおつかいも1人でできねぇのか?」
大雅はあたしを怒らす天才。
「一人でもいけますけど何か?横断歩道は右見て左見て右見てだし」
「意味わかんねぇし」
ですよね。