失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿



ろくに興味もない本を読んで休み時間をすごし、静かにご飯を食べた。



基本的に勉強はできるからあたしは教師の信頼だけしか持っていなかった。




ある日の放課後のことだった。



そのころから携帯を持っていたあたしは父親に電話を掛けた。



「あ、お父さん」



たぶんその時から秀は聞いてた。



何の話をしてたのかはもう覚えてない。


けど最後に電話を切るときのうちのお決まりの言葉を言った後だった。



「ばいばいきーん」



ちなみに今は、“バイバイ……買収されんなよ”だ。




誰もいないはずの廊下から笑い声が聞こえた。



「まじかよ」




そんなことを言ったのが、同じクラスの柊秀だった。




< 70 / 509 >

この作品をシェア

pagetop