失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿
あたしはどうしたらいいのか分からなくて、ただ大爆笑する陽を見つめるだけ。
「……なんか、傷つくんだよね。そろそろ笑い止んでいただきたい」
「む、り」
おい、笑いすぎでうまいこと言えてないぞ。
ってかそれにしても、陽の笑顔は綺麗だ。
まるで外国人みたいに、日本らしさが感じられない。
そんなやつが目に涙を浮かべてやがる。
「なんか変なこといった?あたし」
今度はあたしが怪訝な顔を陽に向けた。
「い、や、すま、ん」
言えてねぇーぞ。
涙を拭うと、一息つく。
「お前、馬鹿だな」
「あんたに言われたくないよ」
シュークリームを箱単位で数える奴に馬鹿呼ばわりはむかつく。
「俺はお前に言っただろ?俺らが忘れさせてやるって」
あたしは頷く。
「俺らはヤンキーなわけですよ」
大翔が話って入る。
いつものふざけた調子は崩さない。
「そんな俺らのなかにいる亜美ちゃんは何気危ないの」
優真君が優しく説明してくれる。
ってかあたし、危なかったのか。