モノポライズ!



その男の子は、あたしの顔をチラッと見るなり、目を一瞬丸くしたと思ったら、パッと顔をそらした。


え、何かヒドくないか!!?


「ユウ兄、同居人ってコイツ?」


「そうだよ、中原美月ちゃん!高2だから隼人と同い年だよ~」


「あ、そう」



そう言って、隼人?とか言う人は、また2階に戻ってしまった。


なああああああんだアレ!!?

感じ悪ウウウウウウウ!!!


いっぺん顔を貸せやああああああ!!!
ズッタズタのケチョンケチョンにしてくれてやるわあああああ!!!!



………とは、言えないので。


「あ、あの人は一体……」


控えめに聞いてみたりする。



「ごめんね~、あいつ無愛想でさ。
さっきのは、西原隼人(サイバラ ハヤト)、高2だから美月ちゃんと同い年だよ~高校は違うから、知らないとは思うけど」



ええ、あんな感じ悪いヤツなんか知りませんともっ!!!

……とは、言えないので、


「私、嫌われちゃったんでしょうかねえ……」


またまた控えめに聞いてみる。

べ、別にぶってるわけじゃあ、ないんですけどもっ!!

第一印象は大切ですからね。




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