プリズム


「わたしの母…わたしが生まれてすぐ病気になっちゃって。その母さ…桜の蕾が好きだったの」


「花じゃなくて?」


「うん、変だよね?だからわたしの名前は蕾美。でも今はこの名前好きなんだよ」


「綺麗な名前ですもんね…」



率直な感想をのべると蕾美さんはにこりと微笑む。


「ありがと、莉桜ちゃん」


胸の奥に確かなモノが

流星はきっとこの事を思い出してたんだろうな

だからわたしに……

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