プリズム


……どのくらいそうしていただろうか?


泣き止んだのか、声が聞こえなくなった頃、彼の手がそっと触れたのと同時にわたしも外した。


「………」


なんか、照れる。


「葬式戻る……か?」

ふるふると首を振る。

「桜…見に行きたい」


蕾美さんに報告しなきゃだから。


捕まえましたよ、流れ星。


「あぁ……俺も蕾美に」


わたしと彼はゆっくり会場に背を向けた。


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