プリズム


「うー……」


何も考えまい、と仕事に専念しはじめたのはいいものの。


(高い……取れないよ)


頼まれたポスター用の模造紙はたくさんの資料が積み上げられた棚の最上部にあった。


横になっていたので身長148のわたしには、かなりキツい。届かない。


「はぁぁっ…」


手を伸ばしてみるけど、やっぱり届かないなぁ。


「ないのか?…って莉桜」


必死に手を伸ばすわたしと、流星の目とがぶつかる。


「あっ…ははは」

「なにしてんだ」


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