プリズム
「らしくない?」
「直接聞けばいいじゃない」
「…怖いんです。彼のことまだまだ解らないから、怖いんです」
それはわかるけど、と優しい眼差しでにこやかに笑う。
「好きなら聞くべきなんじゃないかな。ぶつかってもなんでもいいから」
私の知ってる莉桜ならそうすると思う、委員長さんは付け加えた。
「ぶつかって…」
「まぁ手始めに明日放課後彼がどこにいるのかを追跡しなさいな」
「つ……追跡!?」
「大丈夫。莉桜ならうまくやれるから、カウンターは任せなさい。誰かに」
写真部の杏が頭に浮かんだ。明日は部活ないとかいってたな…