プリズム
現れたのはピンクのネグリジェを着ていてにこやかに天使の微笑みを見せる綺麗な人で。
「………」
綺麗、自然に思った。負けても仕方ない、勝てっこない。
「りお…ちゃんだよね?」
その人は流星より先にわたしに飛び付いてきた。病院いるから病気なんだろうけど微塵も感じさせない元気のよさ。
「名前…」
「榊原莉桜ちゃんでしょー?よく話聞いてるよ。言ってた通りかわいい」
頭を撫でてくる。くすぐったいな。
流星よりもあったかくてしなやかな細い手だ…。
「やー会いたかった!死ぬ前に」
「縁起でもねぇよ」