チョコとトマト標識
家に押し込められたあとチョコレート型の扉はすぐに閉められ、お姉ちゃんがあわてて男の人三人の背中を押すのだけが見えた。
…もしかして、会わせたくない、とか…?
そりゃあ、私。
美人なお姉ちゃんに比べて何もできないし、可愛くないけど。
恥ずかしい妹だけどさ。
ぶんぶんと首を振ってから、静かに一人黙り込む。
考えたら負け。
だ、誰かがこんなことを言ってた…!!
そうだよ考えたら負けだ。
お姉ちゃんのことだから、いつかきっと会わせてくれるハズ…!!
拳にぎゅっと力を込めてから、二階へダダダと突進した。
それからまた部屋に入るとベットにダイブして、目蓋を閉じる。
…疲れたなぁ。
あんなに寝たのに、まだ眠いや。