チョコとトマト標識
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生徒会…生徒会…。

その言葉だけが、私の頭の中でぐるぐるとループする。


「そうだよ、生徒会に行けば…!」

がたん、と机から顔を上げた。
顔を上げるなり、目の前には先生と思しき人物が、私の頭の上で怪訝な顔をしてこちらをじろりと睨む。

「なんだ米宮、生徒会に入りたいのか?」


今まで居眠りしていた為に、頭の上から降ってくるのはとてつもなく不機嫌な声。
あ、やべ。声に出ちゃってた。

と思うのも時すでに遅く。


「米宮はまず先に自分の成績の心配しろよ」


がた、と重くて分厚い教科書で軽く頭を叩かれた。



「…すいませんでした」





――――――…




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