大好きな君へ
俺は『俊哉』を演じる他の誰かなどではなく、『俊哉』こそが本物の俺。

目を背け続けた真実に引き戻される。


できることならば、ずっと『俊哉』でいたかった。

彼女のいない現実こそが嘘で、本当の俺は今も彼女の隣にいる。

『俊哉』を演じている誰かが存在する世界は現実を模倣した夢世界で。

夢から覚めれば本物の俊哉は、愛する彼女を力いっぱい抱きしめられる。

それはまるで夢のような楽園。


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