大好きな君へ
偽りの笑顔が凍りつき、嘘のベールが上げられる。




心が凍てつき、痛いほどに冷めていった。


「俊哉?」


目の前の相手に偽りさえ浮かべられずに。

空っぽの言葉までも失くしてしまった。

後に残ったのは、隠すことのできないほどの大きな嫌悪感。


きっと、今の俺は瞳に何も映してはいない。

そこにあるのは、心と同じように冷めた色した水晶玉。

全てが色を失った。


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