大好きな君へ
大好きな君。

こんなにも大切な君の存在に、俺は気付くのが遅すぎた。

今さらそんなことに気が付くなんて、俺はとんだマヌケ野郎だ。

君も心底そう思っていることだろう。


俺は君に謝らなければいけない。

あの頃の俺はガキで、バカみたいに遊んでばかりいた。

そのことが君を傷つけていると知っていた。

君が泣いていると知っていながら、俺は気付かないフリをした。

君のことが好きなの。

好きで、好きで。

どうしようもないくらい君のことが大好きだったのに。

変に意地を張って、優しい君に甘えてばかりいた。

あの日、君を失ったあの時まで俺はそのことに気が付きもしなかった。

< 5 / 23 >

この作品をシェア

pagetop