大好きな君へ
バカな男だと笑ってくれ。

指を指して、大口開けて笑ってくれ。

本当にダメな男だと思ってくれてかまわない。

思ってくれて構わないから・・・だからさ。

ねえ、俺を叱りに来てよ。

『やっぱり私がいなきゃダメだね』と。

、『しっかりしなさい』って怒鳴りに来てよ。

あの日、冷たく暗い海の底で俺に会いに来てくれたみたいにさ。

また会いに来てよ。

君に会いたい。

冷たく冷えきってしまった俺の体を、心を温めに来てよ。

いつもそう願っているのに、君はちっとも会いに来てくれない。

瞼を閉じれば、そこには俺と君が二人で笑い合っている幸せな世界が広がっている。

夜寝る前にいつだって、俺は君のことを考えているんだよ。

だってそうすれば、君が夢の中に会いに来てくれるかもしれないだろ。

それとも君は、いつまでたってもバカな俺に愛想を尽かしてしまったのかな。

願わくばそうでないことを祈るよ。

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