明日の空

「おかあさーん！ただいま」
「おかえりーあら、新しいお友達？いらっしゃい！」
「突然来てしまって、申し訳ありません」
「いいのよー♪さぁ、上がってちょーだい♪」
「おじゃましまーす!!」

二階にある珱の部屋に行った。

「めっちゃ部屋きれいやん！」
「そう？ありがとー♪」

珱の部屋は、白で統一されていてすごく整理整頓されていた。

(うちの部屋と真逆だわ…)

コンコン ガチャ

「お飲み物持ってきたわよ♪
紅茶でよかったかしら？？」
「あ、はい！ありがとうございます♪」
「では、ごゆっくり♪」

ガチャ バタン

「今日の校長先生の話ちょー長くなかった？？」
「長かった…私寝てたもん笑」
「あ、うちも笑」

それから他愛のない話をして盛り上がった。
「じゃあ、そろそろ帰るね！」
「うん！じゃあ、また明日学校でねー☆」
「ばいばーい♪」

(もう真っ暗じゃん！やだなー)
カツカツカツ

(ん？後ろから誰か来てる…。気味悪いなぁ…)

カツカツカツ

(なんかどんどん近づいてきてる？！)
「ねぇねぇ」
「…え…！」
「あのさぁ君今、いくつ？？」
「１５ですけど…」
「若いねぇー♪僕とお茶しない？？」

(このおじさんなに言ってんの？)
「いやそういうの無理なんで」
私が立ち去ろうとする腕を掴まれた。
「いいじゃーん♪お小遣いあげるからさぁ♪」
「ホントに無理です！離してください!」

「おっさんなにやってんの？」
「…は！？お前は誰だ！」
「あんたに言う必要ないじゃん
その子の腕離してやれよ嫌がってんじゃん」
「…ちっ！ヒーローぶってんじゃねぇぞ!!」

バタバタバタバタ

(よかった…。)

「あんた大丈夫？」
「あ、ありがとうございます!!」「ここらへん危ないから早く帰りな」
「あ、はい！あの…」
「ん？どうした？」
「助けてくれたのでお礼を…」
「別にそんなのいいよ」
「あの…じゃあお名前は？？」

「中島　竜」

(竜っていうんだ…)

「あ、ありがとうございます！」「じゃあ、帰り気を付けてな」
「はい！」


(さっきの人優しかったな…)