好きだと言えるまで・・・
宿泊研修
今日は、宿泊研修のための班替えをふまえた席替え。
宿泊研修って言うのは、中2になったらやる行事。班ごとに分かれてオリエンテーションをしたり、創作活動をしたり。あとはクラスごとに旗を作ったりする。
つまんない旅行。先生が言うには、中3の修学旅行の事前練習らしい。
正直めんどくさい。やっと慣れた班の皆と離れるのは寂しいし。何よりあいつと違う班になったら、話すことも無くなっちゃうんだろうし。
「何番だった?」
隣の席だった子に聞かれた。私の席は・・・
「6番。」
「マジっ!?一番後ろじゃん!いいなぁ!交換しようよ☆」
別にいいんだけどね。あいつの隣じゃないならどこでも。
「うん。いい・・・」
「なぁ!何番だった!?」
私の発言をさえぎるようにあいつが入ってきた。
「・・・・6番。」
別にさぁ。聞かなくたって後でわかるのに・・・。
「マジっ!?俺12番!隣!」
・・・え?
「・・・ホントに?」
「マジだよ!ほら!」
・・・確かに12番。横にいる友達を見ると、笑顔で手を振って、違う子のところへ行ってしまった。気を遣ってくれたのかな。
「宿泊研修も同じ班だな。よろしくな。」
ニカッて歯を出して笑う姿はかわいくて愛しくて。
だるいだけだった宿泊研修が、待ち遠しくなった。
家に帰って、勇太郎と幸太郎にも話したけど、ちゃんと聞いてくれないから、結局燐と龍斗に話した。ちゃんと聞いてくれてはいたけど二人とも何かが変だった。
どうしたんだろ。具合でも悪いのかな。
早く宿泊研修来ないかな♪
楽しみになっていた宿泊研修が、あんな研修になるとも思わず、私はうかれていた。