純愛爆走族
小さく
壊れてしまいそうなくらいに華奢な
冷たい手
俺は
そっと握りしめた
「行こう。そんな姿じゃ風邪ひくぞ。」
手を引いてゆっくり歩き出す
尼寺の小さな肩に
慎平がジャンパーをかける
チームのロゴが入ったそれは
尼寺にはあまりにも大きかったが
尼寺は嬉しそうに
ほほ笑んでいた
「ほら。乗れ。」
バイクに促すと
尼寺は驚いたように俺たちを見回した
「…みなさん…バイクに乗るんですか?」
「当たり前だろ?
だって俺たちチーム組んでっから。」
健太郎が自慢げに鼻を鳴らす
「チーム?」
「俺たちは走りを専門とするバイクチームなんですよ。」
恭介が説明する
「バイクチーム…暴走族!?」
「まぁ、そんな風に言う奴らもいますね。
でも、俺たちは滅多な事じゃ喧嘩はしません。
言うならば俺たちは
今この瞬間を爆発するくらい熱く走る『爆走族』です。」
「爆走族…。」
尼寺の視線が
チームの旗に留まった
銀色の狼が揺れる
「その中でも
最速最強のチームが俺たち『銀狼』だ。
そして
銀狼のヘッドで歴代最強最速の男…
それが矢口さんだ。」
広樹が自慢げに言うので
俺はなんだか恥ずかしくなる
壊れてしまいそうなくらいに華奢な
冷たい手
俺は
そっと握りしめた
「行こう。そんな姿じゃ風邪ひくぞ。」
手を引いてゆっくり歩き出す
尼寺の小さな肩に
慎平がジャンパーをかける
チームのロゴが入ったそれは
尼寺にはあまりにも大きかったが
尼寺は嬉しそうに
ほほ笑んでいた
「ほら。乗れ。」
バイクに促すと
尼寺は驚いたように俺たちを見回した
「…みなさん…バイクに乗るんですか?」
「当たり前だろ?
だって俺たちチーム組んでっから。」
健太郎が自慢げに鼻を鳴らす
「チーム?」
「俺たちは走りを専門とするバイクチームなんですよ。」
恭介が説明する
「バイクチーム…暴走族!?」
「まぁ、そんな風に言う奴らもいますね。
でも、俺たちは滅多な事じゃ喧嘩はしません。
言うならば俺たちは
今この瞬間を爆発するくらい熱く走る『爆走族』です。」
「爆走族…。」
尼寺の視線が
チームの旗に留まった
銀色の狼が揺れる
「その中でも
最速最強のチームが俺たち『銀狼』だ。
そして
銀狼のヘッドで歴代最強最速の男…
それが矢口さんだ。」
広樹が自慢げに言うので
俺はなんだか恥ずかしくなる