純愛爆走族
「三好がいじめられてた?!
俺、そんな話聞いてねーよ。」


健太郎は動揺していた


「しかたないよ。
あの人たちは男子が居ないところで
私をいじめてたから。」


力なく笑った三好に
健太郎は悔しそうにこぶしを握り締める


「初めはシカトされて…その内
ヤジとか罵倒されるようになって…。
それでも耐えることはできたんです。

でも…最近は暴力が多くて…」


三好はそう言って
ブラウスの袖をまくった

細い手には無数のあざや切り傷がある
きっと見えないところも全身にあるのだろう


「その日は
縛られて散々殴られた後
プールで水攻めにされて…

もう
殺されるかと思ったときに
尼寺さんが助けてくれたんです。」
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