恋
・・・・・
無言はきつい。
最初に沈黙をやぶったのは紫音だった。
「あのさ
少し話してもいい??」
「あ。
どうぞ。」
「ふっ。
あのね
俺、今好きな子がいるんだけど
その子の前になると
緊張して話せなくなっちゃうんだ。
俺、意外と小心者でさ。」
そういった紫音の笑った顔が
なんだか愛おしく見えた。
そんな事をしらない紫音は
前を向いたまま
また話しだした。
「でも
俺この前その子に告白したんだ。
そしたら
その子泣いちゃって・・・
でも頷いてくれて・・・
俺どうすればいいか分かんなくなった。
ねぇ。その子は
俺の事嫌いなのかな?」