らぶはぴ
〈え…?〉

優しかったミカの声色が、急に冷たいものへと変わった。

「? ミカ、どうかした?」
〈『LOVE&HAPPINESS』…?〉
「うん。普段はカフェをやってるとこなんだけど、悩み事とか相談したら、絶対解決してくれるんだって!」

ミカの異変に気付いていない麻里乃は、笑顔でらぶはぴの話を続ける。

〈……でも、たかが“何でも屋”でしょ…〉

ミカの声が聞き取れず、麻里乃は「え?」と聞き返した。

「何か言った?ミカ」
〈ううん、何でもないよ!じゃあ、また月曜日ね!〉
「うん。バイバイ」


  *   *   *


「藍衣──!」

張り込みを続けていた藍衣のもとに、聞き込みを終えた健一と南がやってきた。

「ミナミん、健一。身辺調査はどうやった?」
「もうバッチリ☆ねー、ミナ…」
「藍衣、もう遅いから店戻ろう」
「無視しないでよ、ミナミん!」

健一をスルーして藍衣の頭を撫でる南。悲しそうにつっこむ健一を見て、藍衣はケラケラと笑った。

「でもあたし、悠季に張り込みと依頼人のボディーガード任されとるけん、離れるわけには…」
「その悠季が、一度店に戻れってさ♪」

健一はにこっと笑い、南は無表情で頷いた。


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