甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
孝太があたしをギュッと抱き締める。
「俺、今まで人を好きになったことが無くて、恋とかよくわかんないですけど。センパイを自分の物にしたいって……」
「孝太?」
どちらの心臓がドキドキ鳴っているのかわからない。
あたし?孝太?
それとも両方?
「原口主任には取られたくない。これって恋ですか?教えて下さいよ、センパイ」
そっと、孝太の背中に手を回した。
これは告白だろうか?
だったら、あたしは何と言えばいい?
でも、その前に……
「孝太は原口主任が好きなんじゃないの?」
途端にあたしの肩を掴んで、引き離すとマジマジと見詰める孝太。
「何を言ってるんですか?」