甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~

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「なんだよ?二人揃って話って?」

あたしと孝太は原口主任を誘って、会社の近くの定食屋『梶間食堂』に来ていた。

「あの、俺達付き合うことになりましたから。一応報告しておこうと思いまして」

原口主任は孝太が何を言うのか分かっていたかの様に、特に驚きもせず出されたお茶を啜った。


「昨夜、ヤったんだ。お前ら」

「ぶっはっ!!」

原口主任の言葉に、あたしは飲み掛けのお茶を吹き出してしまった。


「センパイ、汚いっ!!」

孝太が店員のお姉さんから、新しいおしぼりを貰ってあたしに手渡す。


「ごっ、ごめんなさい」

向に誰も座ってなくて良かった。ほっとした反面、原口主任の言葉が引っ掛かって顔を上げられない。

……した事バレてるなんて恥ずかし過ぎる。



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