甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
「ちょ、孝太っ」
密着する素肌から孝太の熱が伝わると、否応なしに昨夜の甘い時間を思い出してしまう。
キスをして、指を絡めて。それから……
ああ、ダメダメ!朝から何を考えているの!
頭をブンブンと振って淫らな考えを追い出して、無理矢理背中を向ける。
孝太はそんなあたしを後ろからギュッと抱き締めると、寝起きの掠れた声で囁いた。
「センパイ、俺のこと、襲おうとした?」
「し、してないし。それより、ちょっと離れて」
「ん、なんで?」
なんでって、わかってるくせに。
口篭るあたしをからかうように「ね、なんで?」とグイグイとあたしの腰に押し付けてくる。
ちょっと、孝太、ふざけないでよ。
……変な気持ちになるじゃない。