甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~

   
それから、取り留めない話をしながら、ひたすら呑んだ。お鍋の野菜はすっかりどろどろ。

明日の朝は雑炊に決定だね。

「センパイ、泊まっていっすか?」

普通ダメだろう。


でも、この時のあたしは感覚が麻痺していたのか「じゃ、朝まで呑むか!!」と孝太の頭をバシバシ叩いて上機嫌になった。

30分後には、あたしは潰れてこたつで寝てしまったんだけど。

でもね、覚えているんだ。


孝太はあたしにキスをした。 最初はおでこに。

抱き抱えてベッドに運んでくれた時は、あたしの唇に。

驚いて飛び起きそうになったけど、バツが悪くて寝たフリを続けた。

いつの間にか、本当に寝てしまったけど。



< 19 / 134 >

この作品をシェア

pagetop