甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
会議室を二人で片付けた。
その間中、孝太は御機嫌。鼻歌なんて歌いながら。
あたしは理由なんて聞ける筈もなく。 いや、聞かなくても分かっている。
だけど、『良かったね』とか『おめでとう』が言えない。
どうして!?
うんん?
「センパイ?」
「……ん?」
「焼き鳥、適当に頼んでいいですか?」
「あっ、うん」
焼き鳥屋のカウンターでメニューを手にぼんやりしていた。
あたしの手からメニューを取り上げて、読み上げるように注文する孝太。
どんだけ食べる気?