甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
一通り注文すると、孝太はパタンとメニューを閉じネクタイを緩めた。
「今日の会議ダルかったですね」
「うん」
「でも、さすが原口主任。俺もあんな風に、ぴしゃりと部長に意見言いたいですよ」
「ぐふっ」
思わずビールを吹き出しそうになった。
「汚ないなぁ」
孝太は柔らかく笑った。
「俺、センパイと居ると、たまにお母さんになった気分になりますよ。
はい、新しいおしぼり」
「あ、ありがと」
口元を軽く拭いて、孝太を横目でチラ見した。
やっぱり、御機嫌だね孝太くん。