甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~


「……い」

「……パイ、困ったな」

「センパイ?どうしたんですか?あんまり呑んでないのに……」


……んんっ?

うっすら目を開けると、焼き鳥屋のカウンターに突っ伏してるあたし。


あ~しまった。

今日は会議に使う資料を作ってて、お昼食べれなかったんだ。

それなのに、何も食べずに呑んだから、酔っ払っていつの間にか眠ってしまった。


起き上がろうと思ったその時

「カワイイ寝顔、やっぱ狸にそっくり。……ずっと見ていたいな」

クスッと笑う孝太。


君はどんだけ、狸が好きなんだ。

お蔭で起き上がるタイミングを無くしてしまい……


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