甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~


ゴンッ

突然、座っている椅子を後ろに引かれて、拍子におでこをテーブルに打ち付けた。

「イデッ……」

「目が覚めました?」

「ん~っ。……何れぐらい寝てた?」

「小一時間ぐらいですかね。」

嘘っ!!

「は、早く起こしなさいよ!!」

「よく騒々しい店の中で寝れますね。そこに感心しました。
それにセンパイ、気持ち良さそうだったから」


「……そう」

「あ、タクシー来ました」

「お会計は?」

「もう、済ませましたよ」

立ち上がると、孝太はあたしの手を取って店を出た。

んんん?手を引かれる程酔っていないし。

何、何これ?


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