甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
ちょっと!?
タクシーに乗っている間も孝太はあたしの手を握っていて。
柄にでもなく、俯いているあたし。
なに?孝太、変なテンションになっているの?
まあね、ムリもないか。
主任もあっちだったとは。でもさ、主任って婚約してなかったっけ?
どっちもオッケーなタイプ?
いやそれよりも、孝太はこれからどうするつもり?まさか、婚約者から奪ったりしないよね?
「ダメだよ、孝太そんなの」
「え?寝る前のアイス、ダメですか?やっぱ、お腹冷えるかな」
あたしの部屋の冷凍庫を開けようとした手を止めて、考え込む孝太。
いや、そうじゃなくて。もっと大事なことがあるでしょ。