甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
人が気にしていることを。
落ち込んだあたしを尻目に孝太が畳み掛ける。
「センパイの胸がもう少し大きかったら、俺もその気になれるかもしれないのに」
あんたが良くてもあたしがイヤなの!! 本当、失礼なヤツ。
とは言っても
「……また、送ってくれたんだ」
「家、近いんで」
だったら、自分の部屋に帰ったら?
「何か言いました?」
「いえ、いつもありがとうございます。タクシー代払うね」
「代金はキスで相殺しましたから」
そう言って、孝太は少し悲しそうに笑った。