甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
「止めてよ」
「少し話がしたいだけだから」
浩二に掴まれている手首が痛い。
「離して」
「カナが話を聞いてくれるまで離さない」
「……もう話すことなんて無いでしょ?だいたい勝手だとは思わないの?」
思い出すと今でも悔しくて悲しくて涙が出そうになる。
だけど、浩二の目の前で泣いてしまうとまだ好きだと勘違いされそうで、あたしは必死に涙を堪えた。
唇を噛み締めて涙を我慢してると、不意に浩二の顔が近付いてきた。
あっと思った時にはもう遅くて。
あたしは壁に押し付けられて、浩二にキスをされていた。