甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
「んんっ、やっ」
口を開いた瞬間に舌を差し込まれ何も言えなくなった。
熱い舌が執拗に絡み付いて息も出来ない。
こんなキス、最低だ。
「ん……、……」
抵抗しようにも両手を拘束されて身動きが取れない。
お願い、止めて!
これ以上嫌いになりたくないのに。
長いキスのあと、ようやくあたしを掴んでいた手は離された。
「どうして、こんなこと」
肩で息をして浩二を睨みつけた。
「アイツになんかに、カナを取られたくない」
「…………」
浩二が言っているのは孝太のことだ。
「カナ、やり直したい」
「止めて、来ないで」
一歩後ずさる。
いつもとは雰囲気が違う浩二を直視する事が出来なかった。