甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
その告白を聞いた時、あたしは冗談だと思って笑い飛ばした。
一通り笑って顔を上げると、孝太は悲痛な面もちであたしを見ていた。
その瞬間、事実なんだと理解した。
孝太は女性を好きになれない。
今まで、無理して女性と付き合っていたけど、結局はすぐに別れてしまう。
確かに彼女が変わるサイクルが短いとは思っていた。
どんだけ、飽きっぽい男だと呆れていたけど。
孝太はずっと悩んでいたんだ。
だから、ムダにモテる孝太にとって、あたしは都合が良い存在と言うことになる。
あたしと付き合っている事にしておけば、寄ってくる女性は減るのだから。