ふわ甘男子とツンデレ男子。
ハンカチを渡すと由樹ちゃんはまた絵を書き始めた。
「由樹ちゃん、ありがとう」
「うん」
私はしばらく由樹ちゃんが絵を書くのを見ていた。
幼稚園の頃は由樹ちゃんはひまさえあれば絵を書いていたせいか無口で、弦は毎日外で遊んでいたせいか生傷がたえなくて。
小学生の頃にはやっと由樹ちゃんが笑顔を見せるようになり、クラスのアイドルになって、弦も弦でクラスの人気者になっていていつも誰かがそばにいて。
中学生の頃には顔はびっくりするぐらい似てきたというのに性格ははっきりと違ってきて。
今、高校生では2人は正反対の性格になり、行動も考え方もまったく違うようになった。