ふわ甘男子とツンデレ男子。
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放課後。
「那智、タイムはかろうか?」
真実がストップウォッチを持って私のところへやってきた。
「ありがと、真実。けど先にキーパー作ってこなきゃ」
「私がするよ!」
「大丈夫。ついでに先生のとこに行かなくちゃいけないから」
「那智、ありがと」
真実はそう言って、他の部員の元へ走っていった。
私は陸上部だ。
真実はマネージャー。
私が半ば強引に連れてきて、そのまま引き受けてくれた。
「よいしょっと」
キーパーを持って、私は水道へと向かった。