奈那子が死んだ


 俺が優しく弥英ちゃんの頭を撫でると、弥英ちゃんはゆっくりと顔を上げた。


 「いいんだよ、俺は弥英ちゃんの保護者みたないもんだから」


 そういって笑うと、いきなり右足に激痛が走った。


 「!?」

 「和くんのおバカ」


 ぱっと弥英ちゃんのほうをみると弥英ちゃんは恐ろしい形相で俺をにらんでいた。

 えー、俺が保護者ってそんなにいやなのか?


 「今、私が和くんが保護者がいやだって思ってるって思ったでしょ」

 「なんでわか…あっ」

 「もう!そういうとこがおバカっていうの!!」



 俺があわあわと目を泳がせていると、いきなり胸倉をつかまれた。

 ぐいっと引っ張られ、弥英ちゃんの顔が目の前にあった。



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