奈那子が死んだ


 「いただきます」


 そういって弥英ちゃんはそろそろとオムライスを口に運んだ。

 しばらくするとふわりと微笑んだ。


 「和くん、オムライスすごくおいしい!」


 無邪気にはしゃぐ弥英ちゃんの頭を優しく撫で、自分の分のオムライスを作りにキッチンへと戻る。

 ぱぱっとオムライスを作り、テーブルにつくと弥英ちゃんはスープを飲んでいた。


 「スープもサラダもおいしいよ!」

 「ありがとう、作り甲斐があるなあ」


 そういいながら俺もオムライスを食べ始める。

 自分ひとりのときはオムライスなんてめったに作らないから食べるの久しぶりだな、なんて思う。


 「弥英ちゃんは好きな食べ物とかあるの?」

 「オムライスとハンバーグ!でもレバーは食べれないの」

 「レバーはねー、分かった」


 一緒に暮らすんだから好き嫌いくらい把握しとかないとな。



< 42 / 70 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop