奈那子が死んだ



 和くんはたまに私にかわいいって言ってくれる。

 でもそれは妹とか年下って意味のかわいいであって異性に対して言っているとは到底思えない!


 「和くんは妹さんとすごい仲いいんだもんね。」

 「だから私と由宇ちゃんの接し方ってまったくもって一緒っていうか由宇ちゃんのほうが…」

 「まあマザコンよりはいんじゃない?」


 優香理は小ばかにしたように手を振りながら言った。


 「由宇ちゃん年上なんだけど私より背も低くてかわいいし女の子っぽいの」


 ふと数日前にあった由宇ちゃんのことを思い出す。

 私よりも由宇ちゃんのほうがママの娘みたいだ。


 「女の子っぽい…そうね、今度はその線で行ってみようかしら」


 優香理はふむと顎に手をあてて何かを考えている。


 「料理はたぶんっていうか絶対和くんには勝てないから掃除とかは?」

 「和くんきれい好きだから部屋で汚れてるとこ見つけるほうが無理」

 「んじゃ、洗濯は?」

 「私が起きた時にはもう自分の終わっていつでも私が自分のできるようにしといてくれてる。」


 言っててむなしくなるぐらい和くんは完ぺきな人だな。

 優香理も和くんがそこまですごいとは思ってなかったらしく唖然としている。



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