奈那子が死んだ

　はあっとため息をつきながら優香理と泰地のところに戻ると、優香理が百花ちゃんの姿を追っていた。


　「和くんにはああいうのがお似合いなのかもね～」


　私の心臓にナイフがぐさりと刺さったような気がした。


　「そうだよね、百花ちゃんと和くんお似合いだろうな」


　和くんが私に向けてくれる優しい笑顔を思い出してみる。

　そしてその横に花のように微笑む百花ちゃんを添えてみる。

　お似合いすぎて涙があふれてきた。


　「わあっ!弥英、泣かないで!!」

　「私と和くんが釣り合わないなんてそんなこと最初っから知ってるもん!」


　うぅっとうなりながら机に突っ伏してわめく。

　そんな私も見て優香理もさすがにあわてたのか私を慰め始める。

　泰地はただただあわてている。