奈那子が死んだ
鈍感男、和臣
弥英ちゃんと暮らし始めて3日が経った。
弥英ちゃんのことは妹のように思っていたけれど、どうにも扱いにくい。
やっぱり年頃だといろいろあるのかな、なんて思う。
由宇には反抗期なんて一切なかったから正直戸惑う。
「何を悩んでいるのかな、桐島くん」
パチッと目を開けるとそこにはにやにやと笑う藤沢がいた。
ドンと藤沢の胸を押すと、おっとと言いながらよろけた。
「気持ち悪い。胸糞悪い。」
ズバッというと藤沢はぶそっとしながらディスプレイを見つめた。
そんな藤沢を無視して仕事をしていると、べちんと俺の手にポストイットを張り付けた。
"あとでいろいろ聞くから!"
なんてうざったい男なんだろうか。