小鳥と恋愛小説家






「…………っ!!!」



家に帰ったあたしは、自分の右手を左手で掲げるようにふるふる震えながら握りしめ、小指を凝視。



指切り…指切りで約束……しちゃった……………っ!!



で、デートのっ!!!



た…貴宮くんてば爪まで綺麗なんだもん…………!!



「~~~!!……き、キャアーーーっ!!」



なにこの展開……っ!?



まさか夢かっ!!?



でも、自分の小指をまた見つめると



きゅって絡んだ指の感触が蘇って…………



「~~~ふにゃぁぁぁーーーっ!!!」










ダメ。



今日もう、



絶対眠れない………。










ねぇ……なんであたしなんかをデートに誘ってくれたの………?



あたしが…叶音さまの大ファンだったから………?



サインの変わり………??



「……………。」



…………なんだって…なんだっていい……。



この胸いっぱい…張り裂けそうなくらい……………っ



幸せで幸せで、













「……………う…嬉しいよぉ……っ。」








溢れる涙も、止まらない。











幸せすぎて









「グス……。………死因…きゅん死に……。」










ほんと死ぬかもしれない。








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