小鳥と恋愛小説家
■お願い
家に帰った俺は、ばくばくしてる胸を押さえてそのままベッドに倒れ込む。
俺の身長に合わせた大きめのベッドがギシッと軋む。
「……………はぁ……っ、……緊張…した………。」
小鳥ちゃんのまさかの反応。
俺が《叶音》だって知った彼女の反応は、俺が予想していたモノ全部を覆すモノだった。
小鳥ちゃんが俺にくれたのは、
最低 でも 最悪 でもなくて……………
嬉しそうな、笑顔 だった……………。
「…………っ。」
可愛すぎる笑顔を思い出せば、また高まる胸が苦しい………。
君と、
もっとずっと
一緒にいたかった…………。
だからつい、お願いなんて言ってデートの約束をした。
真っ赤になって、約束をしてくれた小鳥ちゃん…………。
近づきたいんだ。
……………君の隣に
俺の居場所が欲しい。
「……………お願い。小鳥ちゃん………。」
だから、明日。
ねぇ……俺に、
……………チャンスをくれる……………?